いい日になぁれ♪
私の周辺での出来事や、思ったコトなどを日々書いた、気ままな雑記帳。
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
今年、叔父の十三回忌にあたる。
平成9年5月18日のあの日・・・、突然の訃報に驚いた。
まだ45歳・・・。
叔父は、私から見て「兄貴分」的な存在だった。
長身でハンサム・・・。優しくて、心のきれいな人だった。
叔父が亡くなるよりずっと前・・・・・。
私が高校1年だった頃。
父親の仕事の都合で引っ越しが多かったので、高校は叔父が住む母の実家で生活していた。
私が家に居ると、叔父と話をたくさんしていた。
叔父が気になる本のコト、宗教的哲学、そして音楽のコト。
話のタネは尽きない・・・・。
車の免許を持たない叔父と行動すると、いつも自転車だった。
自転車でどこへでも・・・。
図書館から近くのレンタルCDショップまで、いろんな所へ行った。
ある日、叔父とファミリーレストランへ入った時・・・。
叔父と私でメニューを見て、それぞれオーダーをした。
その後叔父が言う。
「○○(私の名)、オレはお金持ってないぞ。持っているか?」
私は慌てた・・・。
ココに来る前に、本屋さんに行き・・・有り金を全部本代に充ててしまっていたから、財布の中身はからっぽ・・・(汗)
「持ってないよ・・・」
叔父が持っていると思って、安心してオーダーしていたのでした。
「オレはココで待っているから、取りに行って来い!」
「えぇ~?」
・・・で。
自転車を必死に漕いで、家に帰り・・・貯金箱の中身を持ち出した。
荒く息をして、叔父の前にやって来た時・・。
叔父はしっかり自分のオーダー分を食べ終わっており、ちょっと冷めた私のオーダーしたものがテーブルの上に置かれていた。
叔父はとりわけ何かを言うワケでもなく、私にテーブルの上のものを薦めた。
叔父と居て、時折こういう「えぇ~」というコトはあったけれど、一緒に居て楽しい事の方が多くて、私はいつも叔父の傍に居た。
私が親と同居するようになって、叔父と会うコトは少なくなった。
会うコトがないと、滅多に話すコトもない。
当時・・携帯やPCが無かったので、叔父と連絡をとるコトも滅多にない。
たまに、祖父に用事があって遊びに行くと、祖父と話の最中だというのに・・無理やり私の腕を引っ張って叔父が叔父の部屋に私を連れて行った。
叔父が書いたモノ、叔父が興味持ったもの、とにかくいろんなモノを私に見せて意見を聞きたがる。
会えない分の時間を一生懸命に取り戻そうとしているようだった・・。
私が意見を言って、それをいつも満足そうに聞いていた叔父。
ある時・・。
「○○(私の名)の方が、オレより文才がある。いつかオレのコトを書いてね!」
・・と何故か叔父は私に言った。
それからしばらくして・・・。
あの日を迎えた。
全く信じられなくて・・何が起きたのか分らなかった。
叔父の遺体を見て、ショックを受けた。
冷たくなった叔父の手が怖かった。
でも・・・、やっぱりどこか信じ切れなかった。
いつもみたいに、笑って「やぁ」と言いながらどこかから姿を現すのではないか?といつも思った。
携帯を持つようになって、叔父の夢を見た。
私の携帯番号を教えてあげた。
それから10年以上経つけれど、まだ叔父からの電話はない。
それでも、どこかから「やぁ」と笑って現れそうな気がするのは、今も変わらない。
あの日から、12年。
今日・・・13回忌法要を迎えた。
叔父が居た頃と随分変わってしまった。
叔父の翌年に、叔父と一卵性親子だった祖父が亡くなり、残された皆もだんだんと歳をとってきた。
確実に月日が経過しているのだと、実感させられる。
「やぁ」
現れるなら、早めにしてね。叔父ちゃん!!



